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2004.02.02 子供が楽しめる空間
先日, UZU-Sの写真撮影がありました. わざわざ京都から神戸まで来て頂いた撮影隊のお二方には大変感謝しております. ありがとうございました.
UZU-Sは, マンションの一室をオフィス空間として再生する計画でした. 住居として後々使用したいという要望もあり, 転用可能性も視野にいれた計画が求められました.
ウズラボとしては, 「離れ」のような在宅オフィスとしての回答を模索しました.
今回の作品においては, 回遊性ということが空間の快適さを測る指標となっているように思います. 平面的に細長く, しかも一面からしか開口部がとれなかったのですが,
回遊式プランを採用することで奥まった部分における空間の淀みは回避されていたように思います. さらに, 完全なフラットではなく, スロープをつけて意識的に微妙なアップダウンをつけたことによって,
上下方向に視線の揺れが発生し, 障害物レースのような印象をうける空間構成となりました.
かねてから, 小さな子供が楽しめる空間にこそ快適性があるのだ, と私は思い込んでいるのですが, これなら小さな子供が楽しめるのではないか, と少しだけ自画自賛しています.
そんな折りに, ある本(『建築を思考するディメンション ─ 坂本一成との対話』TOTO出版, 2002年)で, 建築家の妹島和世氏が次のように述べている箇所を見つけました.
「以前は、行き止まって風がよどんでいるような場所があると, それは何となく不快だなと判断していたと思います. 今でも, 奥に行って, 奥で行き止まりみたいなものは少ないと思います.
基本的には原っぱみたいな場所はたぶん一貫してイメージしていると思いますが. 」(p.174-175)
なるほど. これが妹島和世氏の極意なのでしょうか. 「原っぱ」ならば, 大人も子供も楽しめそうです. 近いうちに「しごと」のコーナーでUZU-Sの写真が公開されると思います.
ご期待ください.
UZULAB-ma.
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